OMRとOCRについて

マークシート式の試験やアンケートの集計は、OMRやOCRという光学的に文字やイメージを読み取る装置を使用します。この記事では代表的な光学式読み取り装置OMRとOCRについて解説します。

OMRとは

OMRは、指定された範囲の中にマークがあるかどうかを読み取る機械です。マークシートとセットで使用されます。

OMRはOptical mark readerの頭文字を略したもので、あらゆる場所で活用されています。最初にマークシートの仕様を設定し、それに基づいてシステムを構築するため、読み取る位置が固定されているものがほとんどです。使用する用紙も色や厚みに制約がある場合もあります。

OMRが認識することが可能なのは、マークシートにあらかじめ印刷されたマスや楕円です。これらを塗りつぶしたり指示どおりに線を引いたりすることではじめてOMRで読み取れるようになります。

マークシートは、国内では主に大学入学試験の採点、国勢調査の集計などで使われていますので、皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

また、最近のOMRは画像やカラーも読み取ることができます。画像が読み取れることがどういうことかというと、従来の選択式ではなく記述式にも対応できることを指します。今後の利用シーンも増加すると考えられます。

◇OCRとは

OCRは、光学式読み取り装置の総称です。Optical character readerの頭文字略したもののことです。手書きでも印刷でも文字や記号を光を反射させて読み取り、あらかじめ記憶させていた情報と照合します。

主として伝票や帳票の処理や、明細書などの事務処理で使用し、業務の効率化が期待できるものです。
データ入力に使われることが多く、文字や記号を認識する精度は非常に高い装置です。手書きのときは、書いた人の癖や丁寧さにも関係するため、認識率は100%になっていません。

「文字や記号の読み取りならスキャナと同じでは」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、OMRやOCRはスキャナとは違うものです。

先述のとおり、光を照射した反射で記号を認識するため、ミスが許されないシーンで活用されています。スキャナは、用紙に付着したゴミや消し残した部分も読み取るため、入試といった大事な試験などにはOMRやOCRのような高精度の装置を活用しましょう。